東京都交通局 10-000形
 
都営新宿線 船堀にて
◆10-000形 概要◆
 10-000形は都営地下鉄10号線(現:都営地下鉄新宿線)の開業新規投入用として1971年に試作車が登場しました。当時、都営地下鉄10号線は建設中であったため、試作車の走行試験は都営地下鉄6号線(現:都営三田線)で実施されました。試作車は、当時の最新技術を駆使した車輌で、ATO・自動放送・地図式停車駅案内装置・冷房装置・自動開閉窓などを装備し約7年間の走行・営業試験を行いました。
 1978年、都営地下鉄新宿線 岩本町〜東大島が開業し、試作車をベースとした量産車が登場しました。試作車とは異なり、前面のデザインがFRP成型品による額縁フェイスになりイメージが大幅に変わりました。この量産車の登場を期に、都営地下鉄6号線で各種試験を行っていた試作車は量産車同様の仕様に変更されました。
 その後も都営新宿線の延伸開業を重ねる都度、車輌も増備され1978年の量産車登場以来、19年もの間、大きな仕様変更も無く数を増やしていきました。最盛期には試作編成を含む28編成、224両が在籍していました。
 現在は10-300・10-300R形の登場により、約半数の編成が廃車・10-300R形へ改造され、10編成80両が在籍しています。

◆編成内訳◆
次車 編成番号・車号 製造年 製造所
試作車・・・ 10-010F(10-010・10-011・10-012・10-019) 1971年 日本車輌 ※廃車
1次車・・・ 10-020F〜10-090F・10-015・10-016 1978年 東急車輌 ※廃車
2次車・・・ 10-100F〜10-180F 1980年 日本車輌 ※廃車
3次車・・・ 10-190F〜10-210F 1986年 日立製作所
3次車・・・ 中間増備車 10-120F〜10-180Fの末尾7・8 1986年 日立製作所
4次車・・・ 10-220F・10-230F 1988年 近畿車輌
5次車・・・ 中間増備車 10-010F〜10-110Fの末尾7・8 1988年 川崎重工
6次車・・・ 10-240F 1989年 近畿車輌
7次車・・・ 10-250F・10-260F 1992年 近畿車輌
8次車・・・ 10-270F・10-280F 1997年 アルナ工機


◆編成特徴◆
 試作車・・・前面切妻・側面方向幕:中央集約タイプ・側扉ラインカラー帯無し ※廃車
 1・2次車・・・側窓田の字型・側面コルゲートの本数多 
※廃車
 10-190F・・・種別幕:白地
 7次車・・・行先表示:LED・スカート取り付け・車内案内装置(LED1段式)
 8次車・・・側面ビート処理・前面デザイン変更・車内案内装置(LED2段式)


◆諸元表◆
10-000形
車 体 ステンレス製車体(試作車・1次車・2次車はセミステンレス車体)
編 成 6M2T(8両編成)
電気方式 直流1,500V 架空電車線方式
設計最高速度 120km/h
運転最高速度 110km/h
起動加速度 3.3km/h/s(京王線内:2.5km/h/s)
減速度 4.0km/h/s(常用最大) 4.5km/h/s(非常・保安)
台 車 円筒案内式空気バネ台車
固定軸距:2,100mm  車輪径:860mm
電動台車:T-10(KD-82・ND-320)
付随台車:T-10A(KD-82A・ND-320)
制動方式 電空併用電気指令式電磁直通ブレーキ
主制御装置 電機子チョッパ制御方式(8次車のみGTOサイリスタチョッパ)
主電動機 直流電動機(165Kw)
備 考 試作車・1次車・2次車は廃車
3次車の一部と5次車は10-300R形へ改造

◆編成写真◆
10-190F 急行  橋  本
都営新宿線 船堀にて
10-220F 普通  笹  塚
都営新宿線 東大島にて
10-230F 普通  本 八 幡
都営新宿線 船堀にて
10-260F 普通  新  宿
都営新宿線 東大島にて
10-260F 急行  高尾山口
都営新宿線 船堀にて
10-280F 普通  本 八 幡
都営新宿線 東大島にて
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